寒露、北から渡ってくる冬鳥



二十四節気での寒露(かんろ)、
2023年の寒露は10月8日(日曜日)

季節は変わり、寒さを日に日に感じるころですが、色々な食べのもは実りの時期。
美味しい季節がやってきます。

七十二候では
「鴻雁来」(こうがんきたる)
「菊花開」(きくのはなひらく)
「蟋蟀在戸」(きりぎりすとにあり)

次は霜降→

冬鳥、北方から渡ってくる鳥

秋のおわり、北方の国から日本へ渡ってる鳥を冬鳥(ふゆどり)とよびます。鳥たちは、ほ乳動物と同じく、自分で体温を一定に保つことができる恒温動物(こうおんどうぶつ)です。羽毛におおわれているので、寒さに弱いわけではありません。しかし、えさを食べなければ体温を保てません。そこで冬鳥たちは夏の間子育てをしていた北方の地が、雪と氷におおわれて、えさが取れなくなる前に、えさのとれる日本へ渡ってくるのです。冬鳥と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは、水辺をにぎわすカモやハクチョウではないでしょうか。カモやハクチョウは、まちの公園の池で見られることもあり、からだが大きいので渡ってきたことを実感できます。しかし、山野にやってくる冬鳥たちはからだが小さく、冬鳥と知ったうえで観察しないと、渡ってきたことに気づきません。水辺以外で身近に見られる冬鳥の代表は、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミなどです。ジョウビタキは公園や庭先の実に誘われてやってくる小型の鳥です。「ヒー、ヒー」とよく通る声で鳴きながら、尾を上下に細かくふり、木の実を食べるなどしています。ツグミは開けた農耕地などで、地面にひそむ小さな生き物をさがす姿が見られます。シロハラは落ち葉でおおわれた地面をカサカサと小さな音を立てながら歩きます。そしてトランプの神経衰弱ゲームをするように落ち葉を1枚1枚くちばしでめくり、その下にかくれている昆虫や木の実を探して食べます。これらの野鳥は単独でくらしています。

マヒワやアトリは、群れで暮らす冬鳥の代表です。群れで冬枯れの山野を飛びまわり、移動をくりかえしながら樹木の趣旨を食べるなどしています。毎年、同じ時期に同じ場所で同じ鳥を見ることが多く、きちんと記録をつけておけば、翌年の観察の手がかりになります。冬鳥は春の気配が感じられるころ、元いた北国へもどり、巣づくり、子育てをします。そして、秋のおわりごりになると、飛べるまでに成長した若鳥とともに、再び日本へ渡ってきます。

引用元:野山の鳥を観察しよう 山や森・草原・まちの鳥 株式会社PHP研究所