霎時施 しぐれときどきふる

秋から冬にかけて降る雨が時雨

10月下旬の霜降（そうこう）のころ、七十二候の次候では
「霎時施」（しぐれときどきふる）

時期は、おおよそ10月28日～11月1日ごろ。
秋から冬にかけて降る雨が時雨（しぐれ）。
急に降り、またすぐに止んだりする雨です。
この時期の季語でもあります。

日本で最古の歌集「万葉集」にも
「時雨の雨間　無くし降れば三笠山　
　小末あまねく色づきにけり」
しぐれのま　なくしふればみかさやま
こぬれあまねくいろづきにけり

ずっと降る雨で、すっかり三笠山（今の若草山）の
木々の先（小末こぬれ）まで紅葉で
色づいてきた、ということ。

歌集から風景を思い浮かべてみると、
寒く感じる雨の時も、
ちょっと違った気分に思えます。